親が復帰を焦らせてはいけない/痛みや不調、悩みを素直に打ち明けられる親子関係に

2014年11月15日 08:21

「痛みや不調、悩みを素直に打ち明けられる親子関係に」「親が復帰を焦らせてはいけない」


特に、そのスポーツが好きで好きで仕方がない子が、ケガや体の不調を訴え、病院に行ったり、しばらく休んだ後、そろそろ復帰が見え出すかな?というとき、症状を隠す、不調をごまかす、ということがあります。
本人はプレーしたくて仕方がないわけですから、ちょっとした痛みがあっても「痛くない」と言ったり、まだ完全に治っていないのに「もう大丈夫」とごまかしたりすることがあります。

それはきっとお医者さんの診察時にも、平気なフリをして言うでしょう。
「もう痛くない、もう大丈夫です」と。
その本当のところを聞きだすのは結構難しい、ですね。

そこを上手く引き出してくださるドクターももちろんおられます。
様々な評価テクニックを使って、復帰可能かどうかをしっかり見てくれるトレーナーさんもおられます。

痛みはないけど筋力が戻ってないからまだダメ。
この角度は大丈夫だけど、こうするとまだ違和感があるからダメ。

など、色々な角度から評価してくださるメディカルスタッフが側にいてくれることは、本当に心強い、ですが、みんながみんな、そのように恵まれた環境にいるわけではありません、ね。

ではどうするか。

子ども自身、選手自身に教えるしかありません。教育するしかありません。

今、無理をするとどういうリスクがあるのか。
今、症状を隠すと、どのような結果を招いてしまうのか。

子どもにとっては、「今」が全て。

ですが、その大事な「今」に無理をしてしまうと、長い選手生活に支障をきたしてしまうこともあるのだ、という事をきちんと子ども(選手)に伝えなくてはいけません。

そして、何より大事なのは、親が子どもに復帰を焦らせてはいけない、ということ。

「それぐらいの痛みなら、もう大丈夫!」
「そろそろ復帰しないと、レギュラーから落とされるぞ!お前のポジションはもうなくなるぞ!」
「ちょっとぐらい無理しないと上手くならないぞ!」

など、子どもが素直に痛みや不調を親にまで言えなくなったら、非常に危険です。

コーチにも言えない、仲間にも言えない、そして最後の頼みの親にも言えない。。。結果無理をして体を壊す。。。

なんて、最悪の結末です。

子ども達が長く、楽しくスポーツに関われるために、親としてどう接するべきか、考えてみたいですね。